ワルシャワの国際平和デーのイベントでは、毎年日本文化の和の精神を紹介し、その平和の精神をピースガーデンに反映してきました。広島・長崎の団体から贈られた平和の鐘にはじまり、ピースポール建立など、毎年少しずつ発展し、今年は広島で唯一生き残った銀杏の苗木「平和の樹」の植樹がワルシャワ市モコトフ地区市長と松富重夫大使によって行われました。国連事務総長や五井平和財団会長・理事長のメッセージ代読、裏千家ポーランド支部のメンバーによる平和の茶が振舞われたほか、夜には茶道、弓道などの日本文化のワークショップが行われ、田中さん、澤登さんが書道と折り紙を指導してくれました。
ピースガーデンは、日本の仲間の援助と協力でつくられた基金によって、May Peace Prevail on Earthを発信する平和公園へとこれからも進化していきます。
ヤーセック・コズオブスキー/ポーランド
今年の国際平和デーは、「すべての生命にとっての平和、尊重、安全保障のための団結」をテーマに、多様な人種の、宗教、部族、学会、政界と若者が集い、May Peaceの精神の下、平和の祈りを共に捧げました。アントニオ・グテレス国連事務総長のメッセージが読み上げられ、地元の平和大使のスピーチ、そして、私も「みんなのチームワークによる平和」をテーマにスピーチをしました。イベントのハイライトは、地域の王宮に英語、仏語、日本語、エフィク語のメッセージが入った2メートルの鉄製ピースポールを建立したことです。その間は3人の宗教リーダーが平和の祈りを捧げました。最後に私が作曲しMay Peace Prevail on Earthの歌を合唱し、締めくくりました。
モジマ・エトクド/ナイジェリア
12月3日、トスカーナ州ポルカーリ市で、クリスマス行事の開幕に、平和行進、フラッグセレモニーとピースポール建立をしました。実行委員会の方々から「今年は平和をテーマにするので、是非、お願いします」と熱心な依頼を受けて、開催しました。
朝、ポルカーリの街の守護聖人サン・ジュースト教会から、鼓笛隊に導かれたパレードで市役所前の広場へ。ポルカーリ市の紋章の旗と、"Che la Pace regni sulla terra"のバナー、そして、世界各国の国旗を持った小学生達と共に、校長先生他多くの先生方、父兄の方々、市長さんや牧師さんも行進に参加しました。市役所前のフェリーチェ・オルシ広場にてピースポール建立式が行われ、牧師さんの祝福の祈りのあと、市長さんと私がテープカットを行いました。ポールの手前には、旗手の子どもたちが書いたピースメッセージが埋設されました。
開会の挨拶に続いて、同広場の特設ステージでフラッグセレモニーを行いました。中国旗の旗手は小学校高学年生が務め、1か月前から、「旗手は、その国の平和大使として国民を代表する大切な任務である」という心構えを築き、平和について考えて意識を集中しました。本番では、敬意と誇りを持って国旗を掲揚し、堂々と役目を果たしてくれました。
市長さんは、「原爆の惨事を受けた国でありながら、犠牲者という想いを超えて、「世界に絶対に平和を築く」という使命を選んだ日本国民の素晴らしさを讃えます」と言われました。先生方も参加者の一般市民も皆、心ひとつに祈り、涙を浮かべて感動を示し、「毎年、平和をテーマにクリスマス行事を始めよう」と口々におっしゃいました。(T.S)